第34回日本頭蓋底外科学会開催にあたって

第34回日本頭蓋底外科学会 会長
森田明夫
日本医科大学 大学院医学研究科長・脳神経外科大学院教授

 

この度、第34回日本頭蓋底外科学会を2022年7月7日(木)、8日(金)にKFC Hall & Rooms(東京・両国)にて主催させていただくことになりました。大変光栄に存じ、現在日本医科大学脳神経外科の教室員一同鋭意準備を進めているところでございます。
日本頭蓋底外科学会は世界に先駆けて1989年にまずは研究会として発足し、頭蓋底に発生する様々な疾患に対して、脳神経外科、頭頸部・耳鼻咽喉科、形成外科などが力を集結して、頭蓋底外科学のレベルを高めるために発展してきております。
頭蓋底疾患は脳の深部の脳血管や神経、脳幹など中枢神経の極めて重要な解剖学的位置に発生するため、先に挙げた本領域に関わる全ての診療科において最も難度の高い診療領域であります。近年は様々な治療法が発展してきていますが、深い知識と高い技術を必要とするため、次世代への教育の徹底が重要です。そこで今回の学会のテーマを「次世代への頭蓋底外科手術:技と科学」とさせていただきました。治療に必要な集学的知識を集結し、さらに技術的側面の教育も可能なようにビデオや多様なモダリティを駆使したプレゼンテーション、ハンズオンなどを実施したいと考えております。また頭蓋底の解剖は、本手術技術の展開には極めて重要な要素であり、解剖のエキスパート集団である日本微小脳神経解剖研究会との合同企画も開催予定としています。また形成外科領域については獨協医科大学形成外科朝戸裕貴教授に副会長をお願いし、形成外科分野の頭蓋底手術に関わる諸問題をメインセッションに取り上げていただく予定としております。また頭頸部外科領域にも多くの先生方や本学会教育委員会の先生方のご意見をもとにプログラムを構築したいと思います。
参加者が、これまでにない深い学びを体験できる学術集会とするように様々なご意見を取り入れつつ、教室員一同準備してゆく所存です。 会員の皆様におかれましては、ぜひ積極的な御発表やご参加・コメント、さらに関連企業の方々には厚いご支援をお願いできればと思います。
何卒よろしくお願い申し上げます。